韓国映画で一番人気のある作品とは?
本稿では韓国映画の歴代の観客動員数(興行成績・興行収入)ランキングをご紹介いたします。順位はwikipediaの韓国映画興行成績ランキング、スポーツ京郷紙、韓国映画振興委員会の韓国国内における全国動員数(推測値含む)などに基づくものです。(随時更新します)
韓国映画歴代観客動員数(興行成績・興行収入)ランキングTOP100
1 バトル・オーシャン 海上決戦 CJエンタテインメント 2014年 17,613,682人
2 神と共に-罪と罰 ロッテエンタテインメント 2017年 14,410,366人
3 国際市場で逢いましょう CJエンタテインメント 2014年 14,257,115人
4 ベテラン CJエンタテインメント 2015年 13,414,009人
5 グエムル-漢江の怪物- ショーボックス 2006年 13,019,740人
6 10人の泥棒たち ショーボックス 2012年 12,983,330人
7 極限職業 CJエンタテインメント 2019年 公開中
8 7番房の奇跡 ネクストエンタテインメントワールド 2013年 12,811,206人
9 暗殺 ショーボックス 2015年 12,705,770人
10 王になった男 CJエンタテインメント 2012年 12,319,542人
11 王の男 CJエンタテインメント 2006年 12,302,831人
12 神と共に-因と縁 ロッテエンタテインメント 2018年 12,274,996人
13 タクシー運転手 約束は海を越えて ショーボックス 2017年 12,186,684人
14 ブラザーフッド ショーボックス 2004年 11,746,135人
15 新感染 ファイナル・エクスプレス(原題:釜山行き) ネクストエンタテインメントワールド 2016年 11,565,479人
16 TSUNAMI -ツナミ- CJエンタテインメント 2009年 11,453,338人
17 弁護人 ネクストエンタテインメントワールド 2013年 11,375,944人
18 シルミド シネマサービス 2003年 11,081,000人
19 華麗なるリベンジ ショーボックス 2016年 9,706,695人
20 スノーピアサー CJエンタテインメント 2013年 9,349,991人
21 観相師 ショーボックス 2013年 9,134,586人
22 パイレーツ ロッテエンタテインメント 2014年 8,666,046人
23 怪しい彼女 CJエンタテインメント 2014年 8,656,397人
24 国家代表!? ショーボックス 2009年 8,487,894人
25 D-WARS ディー・ウォーズ ショーボックス 2007年 8,426,973人
26 過速スキャンダル ロッテエンタテインメント 2008年 8,245,523人
27 友へ チング コリアピクチャーズ 2001年 8,181,377人
28 トンマッコルへようこそ ショーボックス 2005年 8,008,622人
29 コンフィデンシャル/共助 CJエンタテインメント 2016年 7,817,459人
30 ヒマラヤ 地上8,000メートルの絆 CJエンタテインメント 2015年 7,759,431人
31 密偵 ワーナー・ブラザーズ・コリア 2016年 7,500,420人
32 神弓 KAMIYUMI ロッテエンタテインメント 2011年 7,470,633人
33 サニー 永遠の仲間たち CJ E&M Pictures 2011年 7,362,467人
34 光州5・18 CJエンタテインメント 2007年 7,307,993人
35 1987、ある闘いの真実 CJエンタテインメント 2017年 7,231,499人
36 ベルリンファイル CJエンタテインメント 2013年 7,166,199人
37 MASTER マスター CJエンタテインメント 2016年 7,147,879人
38 トンネル 闇に鎖された男 ショーボックス 2016年 7,120,508人
39 インサイダーズ/内部者たち ショーボックス 2016年 7,072,015人
40 オペレーション・クロマイト CJエンタテインメント 2016年v7,049,643人
41 LUCK-KEY/ラッキー ショーボックス 2016年 6,975,290人
42 シークレット・ミッション ショーボックス 2013年 6,959,083人
43 哭声 20世紀フォックス・コリア 2016年 6,878,091人
44 犯罪都市 KIWIエンタテインメントグループ 2017年 6,879,844人
45 タチャ イカサマ師 CJエンタテインメント 2006年 6,847,777人
46 グッド・バッド・ウィアード CJエンタテインメント 2008年 6,686,912人
47 私のオオカミ少年 CJエンタテインメント 2012年 6,654,837人
48 カンナさん大成功です! ショーボックス 2006年 6,619,498人
49 軍艦島 CJエンタテインメント 2017年 6,592,151人
50 アジョシ CJエンタテインメント 2010年 6,282,774人
51 王の運命-歴史を変えた八日間-(原題:思悼(サド)) ショーボックス 2015年 6,246,849人
52 シュリ サムスンピクチャーズ(提供) 1999年 6,209,893人
53 チョン・ウチ 時空道士 CJエンタテインメント 2009年 6,136,928人
54 マイ・ボス マイ・ヒーロー2 リターンズ CJエンタテインメント 2006年 6,105,431人
55 ノーザン・リミット・ライン 南北海戦 ネクストエンタテインメントワールド 2015年 6,043,784人
56 JSA CJエンタテインメント 2000年 5,830,228人
57 ミッドナイト・ランナー ロッテエンタテインメント 2017年 5,653,270人
58 家門の危機 ショーボックス 2005年 5,635,266人
59 かくれんぼ ネクストエンタテインメントワールド 2013年 5,604,104人
60 ラスト・プリンセス 大韓帝国最後の皇女 ロッテエンタテインメント 2016年 5,599,229人
61 テロ、ライブ ロッテエンタテインメント 2013年 5,583,596人
62 監視者たち ネクストエンタテインメントワールド 2013年 5,508,017人
63 義兄弟 SECRET REUNION ショーボックス 2010年 5,507,106人
64 プリースト 悪魔を葬る者(原題:黒い司祭たち) CJエンタテインメント 2015年 5,442,553人
65 安市城 ネクストエンタテインメントワールド 2018年 5,440,186人
66 ザ・キング ネクストエンタテインメントワールド 2016年 5,316,015人
67 ワンドゥギ CJエンタテインメント 2011年 5,310,510人
68 完璧な他人 ロッテエンタテインメント 2018年 5,293,435人
69 花嫁はギャングスター コリアピクチャーズ 2001年 5,260,451人
70 殺人の追憶 CJエンタテインメント 2003年 5,255,376人
71 ザ・タワー 超高層ビル大火災 CJ E&M 映画部門 2012年 5,181,014人
72 マラソン ショーボックス 2005年 5,148,022人
73 大変な結婚 シネマサービス 2002年 5,089,966人
74 チェイサー ショーボックス 2008年 5,071,619人
75 毒戦 ネクストエンタテインメントワールド 2018年 5,063,676人
76 同い年の家庭教師 CJエンタテインメント 2003年 4,937,573人
77 風と共に去りぬ!? ネクストエンタテインメントワールド 2012年 4,909,937人
78 猟奇的な彼女 シネマサービス 2001年 4,882,495人
79 工作 CJエンタテインメント 2018年
80 あなた、その川を渡らないで(原題:君よ、その川を渡るなかれ) CGVアートハウス,デミョン文化工場 2014年 4,801,527人
81 朝鮮名探偵:トリカブトの秘密 ショーボックス 2011年 4,786,259人
82 群盗 ショーボックス 2014年 4,774,895人
83 悪いやつら ショーボックス 2012年 4,719,872人
84 新しき世界 ネクストエンタテインメントワールド 2013年 4,682,492人
85 トガニ 幼き瞳の告発 CJエンタテインメント 2011年 4,662,822人
86 僕の妻のすべて ネクストエンタテインメントワールド 2012年 4,598,583人
87 パンドラ ネクストエンタテインメントワールド 2016年 4,583,648人
88 ヨンガシ 変種増殖 CJエンタテインメント 2012年 4,515,833人
89 風林高 シネマサービス 2001年
90 鋼鉄の雨 ネクストエンタテインメントワールド 2017年 4,452,760人
91 カン・チョルジュン 公共の敵1-1 シネマサービス 2008年 4,300,670人
92 お嬢さん(原題:アガシ) CJエンタテインメント 2016年 4,284,633人
93 おばあちゃんの家 CJエンタテインメント 2002年 4,193,826人
94 サスペクト 哀しき容疑者 ショーボックス 2013年 4,131,248人
95 建築学概論 ロッテエンタテインメント 2012年 4,110,645人
96 タイフーン/TYPHOON CJエンタテインメント 2005年 4,094,395人
97 7級公務員 ロッテエンタテインメント 2009年 4,088,799人
98 セックス イズ ゼロ ショーボックス 2002年 4,082,797人
99 ダンシング・クイーン CJエンタテインメント 2012年 4,057,546人
100 私たちの生涯最高の瞬間 サイダスFNH 2008年 4,044,582人
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次点 スウィンダラーズ ショーボックス 2017年 4,018,341人
次点 タチャ〜神の手〜 CJエンタテインメント 2014年 4,015,361人
韓国映画歴代観客動員数(興行成績・興行収入)ランキングまとめ【1位〜49位】
韓国は1年間の映画鑑賞本数がなんと日本の約3倍を超えるほど、映画を愛する国。そんな映画大国・韓国ではこれまでにたくさんの映画が公開されてきましたが、いったいどんな映画が人気を集めたのでしょうか?
韓国の歴代映画観客動員数TOP100を振り返ってみましょう。
歴代観客動員数1位〜9位
堂々の1位を誇る『バトル・オーシャン 海上決戦』は、豊臣秀吉の朝鮮出兵における「鳴梁海戦」を朝鮮水軍サイドから描いた、歴史ドラマ。韓国では観客動員数№1ではあるものの、日本では劇場未公開。2015年にDVDがリリースされました。
主役を務めたのはカンヌ国際映画祭グランプリ受賞作品『オールド・ボーイ』のチェ・ミンシク。また日本人俳優・大谷亮平が、朝鮮軍側に立ち将軍に貢献した実在の日本人・ジュンサ役を演じています。
そして3位は、1人の男の生涯をじっくりと描いた大河ドラマ『国際市場で逢いましょう』。韓国を代表する演技派俳優であるファン・ジョンミン演じる、主人公・ドクス。老人となった彼が、朝鮮戦争やベトナム戦争など、激動の韓国現代史を振り返るというストーリー。時代に翻弄されながらも必死に生きる姿を、笑いや感動を交えながら描いています。
この作品は、韓国のアカデミー賞ともいえる大鐘賞で、作品賞や最優秀作品賞など10部門を受賞。また、東方神起・ユンホのスクリーンデビュー作としても話題になりました。
同じくファン・ジョンミンが主演を務める『ベテラン』が4位。正義感の強いベテラン刑事が、ユ・アイン演じる横暴な財閥御曹司を追い詰めていく、痛快アクション映画。大韓航空のナッツリターン事件を始めとする数々の財閥スキャンダルとタイミングよく重なったことから大きな注目を集め、なんと公開からわずか3日で100万人を動員する大ヒットとなりました。
続く5位の『グエムル-漢江の怪物-』は、韓国の鬼才、ポン・ジュノ監督が手掛けた異色のモンスターパニック映画。ソウルに流れる大河・漢江に突如現れた、正体不明の巨大な怪物(グエムル)。娘を連れ去られた一家が、なんとか救出しようと立ち向かっていく物語です。
韓国社会への風刺を織り交ぜながらも独特の世界観を描いたこちらの作品は、現在でもカルト的な人気を誇っています。
8位は韓国版「アイ・アム・サム」とも呼ばれた映画『7番房の奇跡』。知的年齢が6歳の主人公は、娘と2人暮らし。しかし幼女暴行殺人事件の罪を着せられてしまい、服役することに…。厳しい状況の中育まれる純粋な父と子の家族愛を描いた、韓国中が涙した感動作です。
そして、9位は『暗殺』。日本の植民地時代の韓国を舞台に、日本政府要人と親日派を暗殺するために雇われた暗殺集団を描いたアクション・スパイ映画。主人公である独立軍最強のスナイパー役を、『猟奇的な彼女』(79位)のチョン・ジヒョンが務めました。
ド派手で痛快なアクションシーンが話題を呼び、公開20日で累積観客数900万人を突破するほどの圧倒的ない勢いを見せました。
出典:Amazon/王の男 コレクターズ・エディション (初回限定生産) [DVD]
歴代観客動員数10位〜19位
では、10位以降も見ていきましょう!11位の『王の男』は、朝鮮時代、李氏朝鮮第10代国王・燕山君の寵愛を受け大道芸人から宮廷芸人へと成り上がった男が、宮廷の愛と嫉妬にまみれた動乱に巻き込まれていく様子を描いた時代劇映画。低予算の製作費、さらにスター級の俳優が出演していないにも関わらず、口コミが広がりロングランヒットに。
この作品で、王に愛される女形を演じたイ・ジュンギは、そのあまりの美しさから一気にアジアのトップスターの仲間入りを果たしました。
13位の『タクシー運転手 約束は海を越えていく』は、実際に韓国で起こった光州事件をテーマとしたヒューマンドラマ。1980年5月、光州では民主化に向けた学生と民衆による大規模なデモが起こりました。しかし、軍による鎮圧で多数の死傷者が…。厳戒態勢の中、唯一光州を取材したドイツ人記者、ユルゲン・ヒンツペーターと、彼を乗せたタクシー運転手をリアルなタッチで描き出しています。
続く14位は、52位にもランクインしている『シュリ』のカン・ジェギュ監督がメガホンを取った『ブラザーフッド』。人気スターのウォンビン、チャン・ドンゴンの共演も話題になりました。韓国映画史上稀に見る多額の製作費を掛け製作。韓国や日本ではもちろん、アメリカでも興行収入100万ドルを突破するヒット作に。
朝鮮戦争によって引き裂かれた兄弟の運命を描いた作品。臨場感あふれる生々しいアクションシーンは話題を呼び、特にエキストラ3000人が出演したラストの戦闘シーンは鳥肌モノです。
15位は韓流ファンだけでなく映画ファンをも唸らせたパニックホラー映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』。カンヌ国際映画祭のミッドナイト・スクリーニング部門での上映やシッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭などで注目を集め、世界的にも高い評価を受けています。
ソウルと釜山を結ぶ高速鉄道KTXを舞台に、謎のウィルスで凶暴化した感染者たちから逃げ、サバイバルを繰り広げる密室ホラー。日本でも根強い人気のあるコン・ユが、主人公の冷徹な父親役を熱演しています。
歴代観客動員数20位〜29位
20位台で注目したいのが、23位の『怪しい彼女』。70歳のおばあさんが「青春写真館」で写真を撮ったことをきっかけに、突然20歳の身体に戻ってしまうという、ハートフルコメディです。
主人公を演じるのは、子役時代から演技派女優としての評価が高いシム・ウンギョン。撮影当時は20歳ながら、70歳のおばあさんの複雑な心境を見事に演じ切りました。日本や中国、ベトナムでもでもリメイクされ、今後ハリウッドでの映画化も決定しています。
そして、激動の時代を生きた4人の幼なじみの壮絶な人生を描く、27位の『友へ チング』。現在もドラマや映画で活躍しているユ・オソンと、人気スターのチャン・ドンゴンが主演を務めました。
12年後の2013年には、続編の『友へ チング2』が公開。ユ・オソンが同じくジュンソクを演じています。
28位『トンマッコルへようこそ』は、同名の舞台をパク・クァンヒョン監督が長編映画化。朝鮮戦争下にある韓国奥地の小さな村・トンマッコルを舞台に、偶然集まった朝鮮軍兵士、アメリカ人兵士、そして村人たちの心の交流を描くストーリーです。劇中の音楽を久石譲が担当し、物語をさらにハートフルに盛り上げます。
歴代観客動員数30位〜39位
30位以降も見逃せない作品はたくさんありますよ。
まず31位の『密偵』。監督は『悪魔を見た』など、韓国でヒット映画を連発しているキム・ジウン。主演のソン・ガンホとは4本目のタッグ。他にもコン・ユやハン・ジミン、そして日本からは鶴見辰吾が出演し映画に重厚さを加えています。
日本統治時代の朝鮮半島を舞台に、独立運動団体「義烈団(ウィヨルダン)」を監視する特命を受けた、朝鮮人ながら日本の警察に所属する主人公。誰が敵か味方なのかもわからない中、繰り広げられる攻防をスリリングに描いたサスペンス映画です。
そして33位は、昨年日本でも大根仁監督によってリメイクされた『サニー 永遠の仲間たち』(日本版タイトルは『SUNNY 強い気持ち・強い愛』)。監督は、26位にランクインした『過速スキャンダル』でデビューした、カン・ヒョンチョル。
高校時代「サニー」というグループを組んでいた仲良し女子7人が、42歳となり、あることがきっかけで再び仲間を探すことになるストーリー。70~80年代のヒットナンバーに彩られながら、現在と過去を織り交ぜ生き生きと描いています。
歴代観客動員数40位〜49位
続いて40位台でまずチェックしておきたいのが、43位『哭声/コクソン』。リアルな描写に定評のあるナ・ホンジン監督が聖書の引用をはじめ、キリスト教の要素を取り入れながら描く、異色のサスペンスホラー。ヒット作には欠かせない俳優・ファン・ジョンミン、そして日本からもベテランの國村隼が出演し、外国人初の青龍映画賞男優助演賞を受賞しました。
ある村で惨殺事件が連続して発生。山中で暮らす日本人の男を疑うものの、次々に異常事態が起こります。追い詰められていく村人たちの心理を克明に描写した作品です。
47位には、ラブロマンス映画もランクイン!『私のオオカミ少年』は、病気のため心を閉ざしていた少女がまるでオオカミのように暮らしている少年と過ごすことで、いつしか心を開いていくという、ピュアな感情を呼び起こすラブストーリー。
主人公のオオカミ少年を演じるのは、ドラマ「トキメキ☆成均館スキャンダル」でブレイクしたソン・ジュンギ。少女役を元祖“国民の妹”、パク・ボヨンが演じています。
鈴木由美子による同名漫画を映画化した『カンナさん大成功です!』が48位。大鐘賞ではなんと12部門にノミネートされ、主演のキム・アジュンとチュ・ジンモは大韓民国映画演技大賞のベストカップル賞を受賞したほど、息ぴったりの演技を見せています。
美声を持ちつつも巨漢のため、歌手に声をあてる仕事をしていた主人公が、全身整形し美しく変身。スターへと成長していく様子を、丁寧な心理描写とともに描いたラブコメディ。3ヶ月前からトレーニングを積み、実際にキム・アジュンが歌う主題歌は圧巻です。
韓国映画歴代観客動員数(興行成績・興行収入)ランキングまとめ【50位〜100位】
歴代観客動員数50位〜59位
さあ後半戦。まず50位は『アジョシ』。2010年度には韓国での興行収入1位を記録した大ヒット作品。心に傷を負った男と、彼を「アジョシ(おじさん)」と呼ぶ孤独な少女。臓器売買組織に誘拐された少女を助けるべく、戦いを繰り広げるアクションムービー。
壮絶な本格アクションシーンを見事にこなし主人公を務めたウォンビンは、大鐘賞で主演男優賞。少女役のキム・セロンも、引けを取らない力強い演技で観客に強い印象を残しました。
そして52位は、ハリウッド映画を超えたともいわれ、韓国映画ブームの火付け役となった『シュリ』。韓国秘密諜報員と北朝鮮の女性工作員の恋愛を描いた、美しくも悲しいラブロマンス。韓国国内でも記録的なヒットを収め、社会現象を巻き起こしました。
リアルなアクションシーンを撮影するため、俳優陣は実弾射撃など本格的なトレーニングを行い撮影に挑んだというエピソードも。手に汗握るアクションシーンは必見です。
同じく、韓国と北朝鮮間での人間模様を深く描いた作品『JSA』が56位。南北の境界である38度線上の共同警備区域(JSA)を舞台に、韓国兵士と北朝鮮兵士たちの奇妙な友情、そしてその果てに起こった事件の真相に迫るヒューマンドラマです。
主演のイ・ビョンホンを始め、演技派ソン・ガンホやカメレオン俳優としても引く手数多のシン・ハギュンなど、豪華俳優陣が脇を固めます。
歴代観客動員数60位〜69位
60位台で触れておきたいのは、63位『義兄弟 SECRET REUNION』。『タクシー運転手 約束は海を越えて』(13位)でコンビを組んだチャン・フン監督と主演ソン・ガンホの初めてコンビを組んだ作品。さらにW主演としてカン・ドンウォンが加わり、作品を盛り上げます。
元北朝鮮のスパイと、彼を追う元韓国情報員の男。待ち受ける運命と、2人に芽生える深い絆を描いた感動のドラマです。
歴代観客動員数70位〜79位
続いて、70位『殺人の追憶』は、韓国で実際に起きた10人の女性が殺害された未解決事件(華城連続殺人事件)をモチーフにした衝撃のサスペンス。『グエムル-漢江の怪物-』(5位)で高い評価を受けた鬼才、ポン・ジュノが監督と脚本を担当。こちらの作品もソン・ガンホが主演を務めており、体重をなんと10kgも増やし、事件を担当する手荒な刑事を熱演しています。
そして72位は、実話を基にした母と息子の愛を描く感動作『マラソン』。自閉症のため5歳の知能しか持たない青年が、母親とともにフルマラソンを完走するという、心あたたまるストーリー。現在はドラマやミュージカルで活躍するチョ・スンウが、難しい役どころを好演し、大鐘賞主演男優賞を受賞。母親役のベテラン女優キム・ミスクは、この作品が22年ぶりの映画出演となりました。
また、日本でもドラマ化され、嵐の二宮和也が主演を務めています。
日本でも空前のブームとなった『猟奇的な彼女』が79位。美しくも凶暴で変わり者の彼女と、それに振り回される大学生男子の姿を描いた、痛快ラブコメディです。原作は、インターネットに連載された人気小説。
その後もハリウッドでのリメイク(邦題『猟奇的な彼女 in NY』)や、中国で撮影された続編となる「我的新野蛮女友」、そして本国でも舞台を朝鮮時代に移してドラマ化されるなど、世界中から愛される作品となりました。
歴代観客動員数80位〜89位
では、80位台も見ていきましょう。
84位には『新しき世界』。犯罪組織に潜入し幹部の右腕となった警察官。幹部との深い絆と、警察の職務との間で葛藤する様を描いた、ハードボイルドアクション。潜入捜査官をイ・ジョンジェ、幹部役をファン・ジョンミン、そして組織の一掃を狙い潜入を命じる警部役をチェ・ミンシクが演じるという、韓国映画界に欠かせない3名優の共演にも注目です。
85位は、ろうあ者福祉施設で実際に起こった生徒たちに対する性的虐待、そしてそれを隠蔽していた施設職員たちを描いた『トガニ 幼き瞳の告発』。主演のコン・ユが、原作となった同名小説を読み映画化を強く希望し実現しました。
2000~2005年に起きた事件でしたが、2011年に映画が公開されたことがきっかけで非難の声が高まり、障がい者や児童への虐待を厳罰化する法律「トガニ法」が制定されました。
歴代観客動員数90位〜100位
90位以降でチェックしておきたいのが、92位の復讐三部作で名を馳せた鬼才パク・チャヌク監督による『お嬢さん』。イギリスの小説原作「荊の城(Fingersmith)」を原案に独自の脚色をプラス。日本統治下だった1930年代の韓国を舞台に、ミステリアスに、そして複雑に展開していくサスペンス映画です。ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞で外国語映画のトップ5に選ばれるなど、国際的に高い評価を受けました。
続く93位の『おばあちゃんの家』は大鐘賞最優秀作品賞など、数々の映画賞を受賞。400万人が涙したともいわれる、盲目のおばあちゃんと孫の心の交流を描いた感動ドラマです。
ドキュメンタリータッチで描かれるこちらの作品は、超低予算で製作。さらに孫のサンウ役の子役以外は、村に住んでいる素人さんをキャスティングしているそう。全編がドキュメンタリータッチで描かれており、素朴ながらも胸がいっぱいになる涙腺崩壊間違いなしの一本となっています。
そして95位は、2012年に公開の映画『建築学概論』。建築家の主人公が初恋の女性に設計を頼まれたことをきっかけに、10代のほのかな恋愛模様が交差していくストーリー。女性だけでなく男性も泣ける映画としてクチコミが広がり、観客動員数は400万人を突破!恋愛映画の興行記録を塗り替えるほどの大ヒット作品に。若き日のヒロインを務めたペ・スジは、当時ガールズグループ・Miss Aとして活躍していましたが、この作品で高い評価を受け新人女優賞を受賞。「国民の初恋」と呼ばれるようになりました。
あなたは何本ご覧になりましたか?
こうして振り返ってみると、懐かしい映画がいっぱい!韓流ファン&韓国映画ファンならマストチェックな作品が目白押しです。まだ見ていない作品があれば、次の休日にぜひ鑑賞してみてはいかがでしょう?
筆者セブランスのちょっと一言
サニー 永遠の仲間たち
怪しい彼女