キム・ナムギルは、韓国映画界において演技派俳優の一人だ。彼の映画デビューは、2006年に公開された『ドント・ルック・バック』である。同年の『後悔なんてしない』では韓国社会でタブーとされている同性愛者の役を演じ、注目を浴びた。その後は殺人者や医者など様々な役柄に挑戦しキャリアを積んだ。日本でファンミーティングを行うなど、海外でも精力的に活動しているキム・ナムギル。彼のこれまで出演した映画作品を紹介します。
1.殺人者の記憶法(2018年)
アルツハイマーの殺人鬼と新たな連続殺人鬼が争うという斬新なストーリー。韓国でベストセラー小説となった作品を映画化した。アルツハイマーの元連続殺人鬼をソル・ギョングが演じている。
【あらすじ】ビョンスはアルツハイマー病にかかっているが、実は元連続殺人鬼であった。ある日ビョンスは、テジュと交通事故を起こす。そこでテジュを見たビョンスは何かと感じとる。それは、テジュも自分と同じ殺人鬼であると感じたのであった。
その後、テジュがビョンスの娘ウンヒに近づく。嫌な予感がしたビョンスは、テジュを追いかける。
2.ワン・デイ 悲しみが消えるまで(2017年)
俳優・キム・ナムギルが2年振りに主演した映画。昏睡状態で眠っている女性が、自分だけ見えるという難しい役を見事に演じている。せつなくて心を揺さぶる、新しい“愛のかたち”がある。
【あらすじ】保険調査員のガンスは、最愛の妻を失い、無気力な日々を過ごしていた。ある日、ガンスは交通事故で昏睡状態になっているミソの担当になる。ミソが入院している病院を訪れたガンスは、ある女性から声をかけられる。その女性は、「自分はミソである」と主張するのだった。つきまとってくるミソを煙たがるガンス。ついに、ミソが見えているのは自分のみだということに気づく。ミソの霊魂がそこにいることを悟るガンス。ミソと付き合うことになり、彼女の事故には“ある事実”があることを知るのであった。
売り上げランキング: 78,223
3.無頼漢 渇いた罪(2014年)
殺人犯の恋人を追いかける一人の刑事。だが、その恋人に惹かれていってしまうことに気づく。決して許されない関係を保っていくことができるのだろうか?
【あらすじ】殺人事件の犯罪者を追うチョン・ジェゴン刑事。ジェゴン刑事は、容疑者が恋人のキム・ヘギョンと連絡をとると考え、彼女に近づく。ヘギョンの行動を監視するジェゴン刑事であったが、次第にある感情を抱くようになる。終いには、容疑者を逮捕するという最初の信念が薄れていってしまう。
売り上げランキング: 61,305
4.パイレーツ(2014年)
海に消えてしまった国印を巡る大激戦が起こる。朝廷だけでなく、山賊や海賊までもがこの国印を狙う。クジラを捕まえることができるのは誰なのか?
【あらすじ】国家を象徴する黄金の国印。明の皇帝から贈られた由緒ある物だ。
ある日、この国印を運んでいた船がクジラと衝突。クジラは、この国印を飲み込んでしまう。これに朝廷は激怒し、クジラを一刻も早く捕まえようとする。だが、国印を探そうとする山賊や海賊も現れる事態となる。
売り上げランキング: 89,568
5.The Phone(2009年)
無くした携帯電話から始まる脅迫。地獄のような時間を過ごすことになるマネージャーの話。オムテウンが女優を守る真摯なマネージャー役を熱演する。
【あらすじ】マネージャーのスンミンは私生活を犠牲にして、女優ジナの売り込みに精力を注いできた。ある日、スンミンの成果が実を結び、ジナの大型CM契約が目前となる。スンミンの携帯に、ジナのボーイフレンドユノからジナとのセックス動画が送られてくる。しかもこの動画を買えと金銭を要求されるスンミン。金は払うまいと決めていたスンミンであったが、自身の携帯をなくしていることに気づき焦る。その後、スンミンの携帯を拾った男イギュから電話がかかってくるのであった。
売り上げランキング: 161,385
6.美人図(2008年)
18世紀朝鮮の天才絵師、シン・ユンボクの軌跡を描く。絵師が女だったという仮説のストーリーとなっている。人間国宝によって再現された名画の美しさが光る。
https://youtu.be/AwoiXRdJN68
【あらすじ】18世紀末の朝鮮ルネッサンス時代。色と欲の渦巻く女人禁制の宮中で、男絵師として宮中に入るシン・ユンボク。ユンボクは絵画の才能を見出され、信頼を得ていく。
ある日、ユンボクはガンムと出会い、恋に落ちてしまう。ガンムの前では女をさらけ出すユンボク。だが宮廷で隠していた愛には、不幸が訪れようとしていた。
売り上げランキング: 18,889
7.カン・チョルジュン 公共の敵 1-1(2008年)
江東署強行班刑事のカン・チョルジュンを主人公にした第3作品目。ソル・ギョングの当たり役の熱演が光る。刑事物のコメディ映画の決定版と言える。
【あらすじ】カン・チョルジュンは刑事を15年やっているが、危険と隣り合わせの刑事という仕事に嫌気が差していた。嫌気が頂点に達し、辞表を提出するチョルジュンであったが、とある高校で殺人事件が発生。チョルジュンは辞表を延期し、事件の捜査をすることになる。捜査を進めると、犯行現場に残された指紋と別の屠殺場殺人事件現場に残された指紋が一致していたのであった。その後、この事件の裏には、少年をヤクザにするウォンスルの存在が浮かび上がる。
8.後悔なんてしない(2006年)
韓国でタブー視されていた同性愛を扱ったラブストーリー。イ・ハンとイ・ヨンフンが男性同士の濡れ場シーンを見事に演じきっている。二人が結ばれようとするリアルな心理描写が描かれている。
売り上げランキング: 2,471
【あらすじ】スミンは孤児院を出てからソウルの工場でアルバイトをしていた。そこには工場の御曹司ジェミンがいた。ジェミンを一目見たときから、スミンは彼のことが気になっていたのである。
ある日、スミンはジェミンから「部屋に来ないか?」と誘われる。そのままジェミンの部屋に行ったスミンは、その晩関係を持つ。二人の愛は、日に日に増していくばかりだった。その後、スミンは工場をクビになり、ゲイバーのホストとして働き始める。そこへジェミンがスミンに会いにやって来る。スミンは、ジェミンが婚約していることを知り、愕然とする。
9.花、香る歌(2006年)
朝鮮時代末期、パンソリの唄い手になることを夢見ていた女性がいた。最後まで自分の夢を信じ続ける姿が共感を呼ぶ。激動の時代を生きた女性の物語。
【あらすじ】1867年、パンソリ(韓国の伝統芸能)を女性が唱うことは御法度だった。チン・チェソンは唄い手になることを諦められず、男装をしてパンソリ塾に入る。チェソンは、朝鮮最高のパンソリの大家シン・ジェヒョの元で修行をするようになる。
ある日、 興宣大院君(フンソンテウォングン)が主催した宴が行われることになった。男装のままチェソンも参加するが、もし女性であることがバレてしまったら、命が危ういのであった。
コメント