キム・ジウン監督は、プロレスラーのマネージャーをした後映画界に入るという変わった経歴を持っている。監督デビューは1998年に公開された『クワイエット・ファミリー』。『箪笥』、『甘い人生』などの作品が立て続けにヒットし人気監督としての地位を確立する。2008年のイ・ビョンホンが主演した『グッド・バッド・ウィアード』では第29回 青龍映画賞/監督賞を受賞した。そんなキム・ジウン監督の作品を紹介します。
クワイエット・ファミリー
ペンション経営を始めた家族に起こる災難を描く。チェ・ミンシク、ソン・ガンホらベテラン俳優が出演している。110万人動員を記録したヒット映画。
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【あらすじ】6人家族で暮らしているカン一家。ある日、父のカン・テグがリストラに遭ってしまう。仕方なく一家は、ソウルの家を売り払い、田舎の山荘へ引越してペンションを始めることになった。いざペンションを始めてみたものの、一向にお客さんは現れない。2週間後、やっと一人目の客がやって来た。だが、その客が翌日に死んでしまうのであった。
反則王
銀行員の男性が反則プロレスラーとして活躍する様子を描いたコメディ。主人公の銀行員役には、名俳優ソン・ガンホが抜擢された。公開1週目で観客動員数1位となったヒット映画。
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【あらすじ】イム・デホは銀行員。満員の地下鉄に揺られて出社する平凡なサラリーマンだ。デホは遅刻常習犯で、会社で良い成績も出せない。その度に、上司の副支店長にヘッドロックをかけられている。何とかこのヘッドロックから逃れたいと思っているデホ。ある日、デホはプロレス館に入門する。プロレス館でトレーニングを受けたデホは、上司のヘッドロックをかわせるまでに成長していた。その頃、館長はデホを反則レスラーとしてデビューさせようと模索していた。
箪笥-たんす-
韓国の古典怪談をモチーフにしたホラー映画。霊に取り憑かれた家の恐怖を描く。キム・ジウン監督のホラー演出が際立っている。
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甘い人生
イ・ビョンホン主演のノアールアクション。ビョンホンのストイックな演技が光る。キム・ジウン監督の代表作。
【あらすじ】ソヌの仕事は、ホテルの総マネージャー。表向きはホテルマンだが、裏社会のボスであるカン社長から信頼を得ている男でもある。カン社長に呼ばれたソヌは、女性ヒスを監視するよう命じられる。ヒスは社長の愛人だが、男がいるかどうかを気にしているようだ。ソヌはヒスの監視をし始めるが、次第に彼女のことが気になり始める。ヒスが男といる現場を押さえるが、社長に報告しなかった。しかし、その事実を社長が知ってしまう。
グッド・バッド・ウィアード
チョン・ウソン、イ・ビョンホン、ソン・ガンホらが共演したアクション映画。舞台は1930年代の満州。人気俳優3人を起用したため、公開初日に40万人の観客動員を記録した。
【あらすじ】20世紀初めの満州原野。日本軍が残した「宝の地図」を求めて荒野を疾走する三人のハンターがいた。その三人は、金のためなら手段を選ばないパク・ドウォン。“ギャングのボス”であるパク・チャンイ。雑草のような生命力を持つユン・テグ。宝の地図を最後に手にするのは一体誰なのか?
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悪魔を見た
復讐者と殺人鬼が果てしない死闘を繰り広げるバイオレンス映画。イ・ビョンホンとチェ・ミンシクが共演した話題作。キム・ジウン監督がラストシーンまで続く熾烈な争いをスリリングに描く。イ・ビョンホンの冷徹な復讐者が今までのイメージを見事に覆している。
【あらすじ】国家情報院捜査官のスヒョンは、彼女との結婚を1ヶ月後に控えていた。ある日、一人の女性が残虐な姿で殺されているのが発見される。スヒョンが現場に駆けつけ死体を見ると、それは彼の婚約者であった。捜査を進めると、それは殺人鬼ギョンチョルの仕業であることが分かる。怒りに震えたスヒョンは、ギョンチョルが次のターゲットを殺そうとしている所へ現れる。
スヒョンはギョンチョルを見つけると、徹底的に痛めつける。ところが殺す寸前でギョンチョルを逃がす。間一髪逃れたギョンチョルは、次の犯行を行おうとする。すると、スヒョンがまた現れてギョンチョルを痛めつける。スヒョンは、ギョンチョルの体の中にGPSカプセルを仕込ませていたのであった。いつもスヒョンが現れるのを不審に思ったギョンチョルは、何とか対抗できないかと考え始める。
人類滅亡計画書
地球滅亡がテーマからなる3話のオムニバス形式。キム・ジウン監督が指揮した大作。ゾンビ、アンドロイド、隕石 によって人類は滅んでしまうのか?
【あらすじ】オムニバス形式でストーリーが展開されていく
「天上の被造物」
仏教寺院にやってきたロボットが悟りを拓いてしまう。恐るべきロボットに誰もが驚く。
ロボットメーカーはこのロボットを排除しようとするが、僧侶たちが反発する。
「素晴らしい新世界」
ある日、正体不明のウイルスが感染の兆候をみせる。人々はそのウイルスに感染し、街はパニック状態に。
兵役を終えたばかりのソグは、ゴミを捨てるが・・・。
「ハッピー・バースデイ」
ミソンは、父親が気に入っていたビリヤードのボールを壊してしまう。
父に怒られるのを恐れたミソンは、ウェブで新しいボールを注文すると・・・。
密偵
韓国映画史上に残る秘密諜報サスペンスが誕生した!日本統治時代の1920年代の朝鮮半島で、独立運動団体「義烈団(ウィヨルダン)」と日本警察の攻防を描く。2016年に韓国で公開されると、わずか公開21日で、観客動員750万人を突破。韓国映画界のヒットメーカー、キム・ジウン監督の作品だ。日本警察の総督府警務局部長役で、鶴見辰吾が出演している。
【あらすじ】舞台は1920年代の日本が統治する朝鮮半島。朝鮮人出身だが親日を選択し、日本警察官であるイ・ジュンチュル(ソン・ガンホ)。イ・ジュンチュルは、武装独立団体「義烈団(ウィヨルダン)」を「監視しろ」という命令を受ける。義烈団のリーダーのキム・ウジン(コン・ユ)に近づくジュンチュル。秘密裏で義烈団は、日本の施設を爆弾で破壊する計画を進めているのであった。日本警察は、義烈団を追いかけ上海へ向かう。その頃計画通りに、爆弾を乗せた列車が京城へ向かっていた。日本警察VS義烈団、その運命の対決の行方は!?