俳優チェ・ミンシクは、韓国映画界におけるベテラン俳優の一人だ。哀愁漂う中年男やヤクザ、実業家などあらゆる役をこなす演技派として高い評価を得ている。代表作『オールドボーイ』でカンヌ国際映画祭グランプリを受賞し、スター俳優として世界にも知られるようになった。そんな彼の魅力がつまった出演作の中から10作をピックアップして紹介します。
1.オールド・ボーイ(2003年)
理由も分からず拉致された男が復讐する物語。2004年カンヌ映画祭でグランプリを受賞した作品でもある。チェ・ミンシク, ユ・ジテ, カン・ヘジョンらが主演。パク・チャヌク監督が手掛ける。
【あらすじ】1988年。オ・デスは、妻と娘と暮らしているサラリーマン。デスは仕事帰りに酒を飲み、酔いつぶれてしまう。すると、デスは何者かに誘拐されてしまうのであった。そのままデスは15年間も監禁される。15年後、やっとデスは監禁部屋から解放される。デスは15年も監禁されて、人生が完全に狂ってしまっていた。監禁した人物を突き止めようと、デスは行動し始める。
2.親切なクムジャさん(2005年)
国民的美人女優の名声があるイ・ヨンエが主演した作品。イ・ヨンエの復讐に燃える主人公役の演技が光る。パク・チャヌク監督による見事な復讐劇だ。
https://youtu.be/XfveQaHOXLk
【あらすじ】イ・クムジャは、殺人誘拐犯の身代わりとなり、刑務所に服役している。刑期は13年間であった。刑務所内で、クムジャは他の囚人たちの悩みを聞くなど、優しい一面を見せていた。そんな優しいクムジャは、囚人たちから。「親切なクムジャさん」と言われている。
13年間の刑期を終えて、クムジャは出所する。そこからクムジャは豹変する。自分を身代わりにさせたペク先生への復讐を始めていくのであった。
3.クライング・フィスト(2005年)
俳優だけでなく監督業としても才能を発揮しているリュ・スンワン監督のボクシング映画。チェ・ミンシクと共演している。ラストのボクシングシーンが最大の見せ場。
【あらすじ】テシクは、アジア大会で銀メダルを取ったことがある。だが今は、借金が膨らみ、路上で“殴られ屋”をすることで金を稼いでいる。サンファンはケンカばかりしてきた問題児。少年院まで行くことは日常茶飯事だ。サンファンは少年院でボクシングをするようになる。
やがて、境遇が全く違うこの2人が、新人王戦で戦うことになった。どちらも優勝という夢を抱え、この状況から脱したいと思っている。果たして、勝つのはどちらなのか?
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4.ヒマラヤ、風がとどまる所(2008年)
チェ・ミンスクが4年振りとなる主演の映画。ネパールの奥地の山村でロケが行われた。一人の男が自分の自我を見つけ出す。
【あらすじ】チェが弟が経営している工場に行くと、ネパール人青年・ドルジの葬儀が行われていた。ドルジは、警察に追いかけられる途中で、車にはねられてしまったのだ。弟からチェの遺骨をネパールまで届けるよう頼まれるチェ。チェは、ヒマラヤ山の麓にある村ジャルコットに苦労して着く。
ドルジの家族に迎えられたチェは、彼が死んだことを言い出せないでいた。ただ立ち寄っただけと言い残し、チェはその村に留まる。チェは、ドルシの死を話すべきかどうか思い悩む。
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5.悪いやつら(2012年)
釜山の裏社会を牛耳っていたクズとカリスマの男。犯罪組織の一掃に本腰を入れた大統領の政策により、生き残るために争いが生じる。名優チェ・ミンシクとハ・ジョンウが共演したクライムドラマだ。
【あらすじ】舞台は1982年の釜山。税関職員のチェ・イクヒョンは賄賂がバレてクビになる寸前であった。イクヒョンは、クビになる前に、ヘロインを日本に密輸して一儲けしようと考える。
ある日、イクヒョンは自分の遠い親戚に暴力団の若きボス・チェ・ヒョンベの存在を知る。ヒョンベと会ったイクヒョンは、その交際術を認められ、信頼を得ることに成功する。2人は次第に釜山の裏社会を牛耳るようになっていく。だが、1990年にノ・テウ大統領が就任し、「犯罪との戦争」を宣言すると、2人は生き残りを賭けて争うことになる。
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6.新しき世界(2013年)
犯罪組織で潜入捜査をする警官が主人公。組織の幹部に認められ、警察の任務との間で自身の心が揺れ動く。映画祭や映画賞で高い評価を獲得した作品。
【あらすじ】新米警察官のイ・ジャソンは、警察庁のカン課長から犯罪組織ゴールド・ムーンの潜入捜査を命じられていた。ジャソンが潜入捜査を開始して8年後、組織のナンバー3までになり、幹部チョン・チョンの右腕となっていた、
ある日、組織の会長が急死する。会長の急死後、組織内では後継者争いが起きる。カン課長は、会長の急死を受けて、組織を撲滅させようと、ジャソンにハッパをかける。ジャソンは、チョン・チョンへの忠誠心も芽生えており、両者の間で苦悩するようになる。そんな折り、ジャソンの正体がバレそうになる危機を迎える・・・。
7.バトル・オーシャン 海上決戦(2014年)
『バトル・オーシャン 海上決戦』(バトルオーシャン かいじょうけっせん、原題:명량)は、2014年制作の韓国映画。丁酉倭乱(慶長の役)における鳴梁海戦を描く。韓国で興行収入・観客動員数ほか歴代新記録を次々に樹立した。日本では劇場未公開で、2015年8月12日にDVDが発売された。
出典:wiki/バトル・オーシャン_海上決戦
【あらすじ】1597年、豊臣秀吉二度目の朝鮮出兵。倭軍は330隻もの軍船を集結させていた。対する朝鮮の船は、たったの12隻しか残されていない状況であった。圧倒的な兵力差を前にして、誰もが敗北を確信していたのである。だが、イ・スンシン(李舜臣)将軍は臆することなく倭軍と相対するのであった。
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8.隻眼の虎(2015年)
朝鮮の最後の虎と人間の死闘を描いた歴史映画。高官役で大杉 漣が参加するなど、日韓の俳優が共演している。韓国映画界の鬼才と言われているパク・フンジョン監督の作品だ。
https://youtu.be/GRoFfNej4H8
【あらすじ】舞台は日本統治下の朝鮮で、1925年。伝説の名猟師と名を馳せていたチョン・マンドクは、ある事件をきっかけに猟師を止め、息子ソクと静かに暮らしていた。その頃、日本軍は智異山の”山の神”や”朝鮮虎の王様”と言われている大虎を捕まえようとした。だが相手は大虎、簡単には捕まえることは出来ず、命を落とす者がいた。
日本高官の前園は、冬になり、狩りが出来なくなる前に朝鮮の最高の戦利品である大虎を手に入れようと考えていた。前園は最後の手段として、大虎を捕まえるためにマンドクの手を借りようとする。
9.シュリ(1999年)
韓国の情報機関員と、北朝鮮のスナイパーとの悲しい恋を描く。ハン・ソッキュ、チェ・ミンシク、ソン・ガンホらが出演している。韓流映画ブームの火付け役となった作品。
【あらすじ】韓国の情報機関員であるユ・ジュンウォンは、婚約者のイ・ミョンヒョンとまもなく結婚をする予定だ。情報機関では、北朝鮮工作員のテロ活動を追っていた。そんな中、武器密売商のボスであるイム・ボンジュがスナイパーによって狙撃される。ジュンウォンは、この仕業は北朝鮮工作員イ・バンヒによるものと睨む。バンヒは時限爆弾ctxを盗む計画をしていることが分かる。
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10.沈黙、愛(2017年)
名俳優チェ・ミンシクとチョン・ジウ監督がタッグを組んだサスペンスドラマ。自分の娘を容疑者とされた父親が真相を明かすことができるのだろうか。二転三転する秀逸なストーリー展開から衝撃のラストまで一時も目が離せない作品と言える。2018年7月28日に公開され、ヒット映画となった。
【あらすじ】大手ゲーム会社の代表で、実業家として名を馳せているイム・テサン。テサンは、歌手ユナとの結婚を控えていた。ところが、ユナが何者かによって殺されてしまう。容疑者として逮捕されたのは、テサンの娘ミラであった。テサンはミラの無実を証明するために、女性弁護士ヘジュンを雇い裁判に臨む。裁判が始まると、検察側の攻勢に合い、次第にヒートアップしていく。すると、ユナのファンだと名乗る青年が現れ「殺害時の盗撮映像を持っている」と言う。事態は混乱する。彼が持ってきたという証拠映像が決め手となるはずだったが、事態は予想外の方向へ進んでいく。
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