パク・ヒスンは、劇団で活動する傍ら1994年に公開された映画『我らの時代の愛』でスクリーンデビューを果たす。この作品での演技が注目され、その後は年1回のペースで新作映画に出演するようになる。ヒット作品となった映画『密偵』『天命の城』などに出演したことで演技派俳優としての地位を確立しました。そんなパク・ヒスンがこれまで出演した映画作品をまとめて紹介します。
V.I.P. 修羅の獣たち(2017年)
『新しき世界』で知られるパク・フンジョン監督の最新作。連続殺人事件の容疑者を巡って、韓国・北朝鮮・米国の思惑が絡み合う。国家機関を巻き込んだ激しい攻防戦が繰り広げられる。
【あらすじ】チャン・ドンゴン主演によるクライムアクション映画。チャン・ドンゴンは、約3年振りの映画出演となる。『V.I.P. 修羅の獣たち』は、パク・フンジョン監督が手掛ける。パク監督は『新しき世界』などのヒット映画がある。連続殺人事件の容疑者として、北朝鮮から亡命してきたV.I.P.キム・グァンイル(イ・ジョンソク)が浮かび上がる。キム・グァンイルを犯人と見立てた警察官チェ・イド(キム・ミョンミン)は一刻も早く捕まえようとする。だが、キム・グァンイルは捜査網をかいくぐり、捕まえることができない。手助けしたのは国家情報員のパク・チェヒョク(チャン・ドンゴン)。チェヒョクがV.I.P.キム・グァンイルの逃走を手助けするのは何なのか?分断国家という韓国と北朝鮮の間で生じる利害関係や政治、様々な思惑が絡み合う。警察、工作員、国家情報員、要人の息子、4人の狂気が交錯していく。
血闘(2010年)
敵陣の中で孤立する男たち。運命共同体であったはすが、過去の事実によって対立してしまう。作品で描かれている心理的駆け引きにも注目して頂きたい。
【あらすじ】光海君時代の朝鮮が舞台。朝鮮は明からの圧力により、清と戦争になっていた。その戦争に派遣された朝鮮軍のホンミョンとドヨン。二人は、敵陣の中で孤立してしまう。途方に暮れていた二人であったが、朝鮮軍トゥスと偶然出会う。三人は荒れ果てた旅人宿で休むことにする。ホンミョンとドヨンの過去が良い物ではないという衝撃の事実が明らかになり、二人の間に亀裂が走る。
天命の城(2017年)
清の大軍12万人が朝鮮を包囲する。圧倒的な兵力差は明らかで、朝廷は南漢山城に逃れるしかなかった。更に清国の圧力が増していくが・・・。
【あらすじ】1636年、清が朝鮮に侵入してきた。いわゆる「丙子の乱(へいしのらん)」が起きたのである。朝鮮に侵入してきた清の大軍は12万人。その圧倒的な兵力差は明らかであった。辛うじて、王と朝廷は南漢山城に逃れることができた。だが清軍に城を取り囲まれてしまい、為す術がない状況となってしまう。吏曹判書のチェ・ミョンギルは国と民を守るため、清との和解を主張する。一方、礼曹判書 のキム・サンホンは最後まで清と戦うことを主張し、二人は対立する。意見が割れる中、王は一体どのような決断を下すのか?
サスペクト 哀しき容疑者(2013年)
妻子を殺した犯人を捜すために脱北した北朝鮮特殊部隊の元エリート工作員。敵を追跡するはずが、殺人事件の容疑者として追われる立場に。包囲網の中、元エリート工作員は逃げ切れるのか。
【あらすじ】祖国に捨てられ、愛する者を殺され孤独に暮らす北朝鮮特殊部隊元工作員のドンチョル。彼の目的はただ一つ、妻と子を殺した犯人を見つけるために韓国に亡命する。犯人を捜すドンチョルは、自分に親しくしてくれたパク会長の殺害現場を目撃し、遺品を渡される。会長から最後に「それを埋めてくれ」と頼まれるのであった。その後、ドンチョルは”国家の狩猟犬”セフン大佐に会長殺しの犯人として追われることになる。追う者から追われる者へと変わってしまったドンチョルの運命はいかに!?
GABI-国境の愛-(2012年)
朝鮮系ロシア人の盗賊コンビが李氏朝鮮の第26代国王・高宗の暗殺指令を受ける。歴史物に定評があるチャン・ユニョン監督による歴史サスペンス。タイトル中の“GABI(ガビ)はコーヒーを指している。
【あらすじ】1896年、朝鮮王朝。日本が朝鮮への台頭をしていた。高宗王はロシア公館に避難し、危機を逃れようとする。(露館播遷(ろかんはせん))その頃、朝鮮系ロシア人の盗賊コンビのイルリッチとターニャは、金塊を盗もうとしてロシア軍に捕まってしまう。命を落としそうになるイルリッチとターニャであったが、日本人のサダコに助けられる。助けてもらった二人は、サダコからある作戦に協力をするよう言われる。ターニャは、高宗王に奉仕するコーヒーバリスタとして、高宗王に近づく。一方、イルリッチは、サカモトという日本軍人になりすまし、スパイとして行動する。二人に言われた命令は、高宗王を毒殺することだった・・・。
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10億(2009年)
優勝賞金10億ウォンの“サバイバル・ゲームという狂気のサスペンス映画。チョ・ミノ監督がオーストラリアのパースで、生きるか死ぬかの切迫した攻防を作りあげた。人間の悲壮感と狂気が恐ろしいほど表現されている。
【あらすじ】インターネット放送局ディレクターのチャンは、優勝賞金10億ウォン、7日間のサバイバルゲームを主催する。このゲームに集められたのは、8人の男女。1日1人が脱落していくというゲームをやらされる参加者。チャンは脱落した者を平気で殺していく。何のゲームがわかないまま参加していた参加者は、これは死と隣り合わせのゲームということを感じる。7日後に、生き残っているのは一体何人いるのだろうか?
セブンデイズ(2007年)
人気女優のキム・ユンジンが弁護士の母親役を演じるサスペンスドラマ。ウォン・シニョン監督が担当。謎を呼ぶ先の見えないストーリー展開に引き込まれていく。
【あらすじ】敏腕弁護士のジヨンはシングルマザーで、8歳の娘を育てている。普段は仕事が忙しいため、母親の役割を余り果たせていないジヨン。娘の運動会に参加し、母親の役割をしようとしていた。ところが運動会の最中に、娘が誘拐されてしまう。犯人はジヨンにある提案してくる。娘を解放するには、「ある猟奇殺人事件の一審で死刑判決を受けた犯人を釈放しろ」という。しかも期間は7日間。無理難題を突きつけてきた犯人の要求に、ジヨンはどう対応するのだろうか?
ヘンゼルとグレーテル(2007年)
世界的に有名なグリム童話をベースにした映画。森の中に佇む古めかしい洋館の秘密とは!?イム・ピルソン監督が描くファンタジックホラー。
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【あらすじ】車で森の中を運転しているウンス。ウンスは誤ってハンドルを切ってしまい、木に衝突してしまう。気を失ったウンスが目を覚ますと、ヨンヒと名乗る少女が立っていた。ヨンヒに導かれてウンスは、古い洋館に着く。中に入ると、幸せそうだが、どこか裏に何かを隠しているような雰囲気の家族がいた。一晩この家で休んだウンスは森の外へ出ようとする。ところが、森の外へ出ることが出来ないのであった。
裸足の夢(2010年)
東ティモールの子供達が国際大会で優勝するといった実話を軸にした作品。パク・ヒスンが子供達にサッカーを教えた青年役を演じている。東ティモールと日本で大掛かりなロケを行ったのがこの作品の特徴だ。中でも広島で1,000人のエキストラを集めて行われたサッカーの試合のロケは特筆すべき点であろう。監督は代表作『クロッシング』『火山高』などのヒット作を輩出したキム・テギュン監督である。
【あらすじ】キム・ウォンガンは元サッカー選手であった。引退後は様々な事業に手を出し大儲けしようと考えるが、ことごとく失敗。ついにウォンガンは韓国を飛び出し、東ティモールにやって来る。そこでウォンガンが思いついたのはコーヒー農園だ。コーヒー農園で大儲けをするはずであったが、詐欺に遭い一文無しになってしまう。東ティモールでの夢を諦め、韓国へ戻るために空港へ向かうウォンガン。その途中でウォンガンは、子供たちが裸足でサッカーをしている様子を見かける。
この様子を見たウォンガンは、サッカーシューズ店を開く。子供たちに1日1ドルの分割契約でサッカーシューズを貸出す。だが、東ティモールの子供達がお金を毎日稼ぐことも出来るはずがなく、この商売も失敗に終わる。今度こそウォンガンは帰国するのかと思ったら、子供達のためにサッカーチームの監督になったのである。ボールを上手く扱えない子供達を必死で教えるウォンガン。ウォンガンは子供達を国際大会に出場させようと決意する。
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The Witch/魔女(2018年)
かつて人体実験を受けた少女が時を経て覚醒するサイキックアクション映画。特殊能力を持つ難しい主人公役をキム・ダミが演じる。韓国では映画公開後、観客動員数300万人を突破したヒット作品になった。監督はヒット映画『新しき世界』『V.I.P. 修羅の獣たち』などがあるパク・フンジョン。
【あらすじ】ジュヤンは幼少の頃、ある施設で育てられる。その施設は人体実験をする施設であった。8歳になったジュヤンはこの施設はどこかおかしいと感じ、隙を見て逃げ出す。施設を逃げ出したジュアンは酪農家の夫婦の子供として育てられる。
それから月日が流れ、ジュアンは高校生になっていた。幸せな平凡な日々を過ごしてたジュアン。ところが、ジュアンは頭に痛みを感じるようになる。頭の状態を調べてもらうと、手術が必要だと告げられる。ジュアンは夫婦に手術費を工面してもらうわけにはいかず、賞金が出る歌のオーディション番組に出演する。その様子を見つめる謎の男がいた。この頃から、謎の男はジュアンを追い回すのであった。