韓国では国民的俳優としてその名が知られている俳優アン・ソンギ。子役としてデビューしてから、出演するのは映画のみというポリシーを貫いている。これまでの映画出演本数は60本を超え、韓国映画界で欠かせない役者の一人である。
芸能人にありがちなスキャンダルを一度も起こしたことがなく、徹底した自己管理を行っていることも彼の特筆すべき点であろう。そんなアン・ソンギの映画出演作品の中から、10選を紹介します。
1.ゴシップサイト 危険な噂(2014年)
特ダネを配信する有料メールマガジンによって、ある新人女優のスキャンダルが噂になる。そのスキャンダルを気にした女優は自殺し、マネージャーは絶望する。情報をバラまく首謀者を追い詰めようとすると、ネット社会に暗躍する裏組織の陰謀に巻き込まれていく。
【あらすじ】韓国社会では度々、真偽が定かでない“特ダネ”を配信する違法有料メールマガジンがある。人々は芸能人のスキャンダルネタに飛びつき、一夜にしてその噂が世間に広まっていることなどもあるのだ。
ある日、闇メールによって、新人女優のスキャンダルがバラまかれる。その新人女優は自殺してしまう。彼女の自殺によって、マネージャーのウゴンは仕事が無くなってしまい、全てを失ってしまう。根も葉もない噂を流す奴を許せないウゴンは、首謀者を突き止めるため、行動し始める。
その後ウゴンは、噂を流す「情報会議」の存在を突き止める。ウゴンは「情報会議」に参加することに成功するが・・・。
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2.神の一手(2014年)
賭け囲碁で全てを失ったプロ棋士が復讐を決意する。囲碁のルールを知らなくても、演出力で見せ込んだ作りとなっている。命懸けのリベンジバトルは実を結ぶのか?
【あらすじ】プロ棋士のテソクは、賭け囲碁をする。だが、この賭け囲碁は罠で、元締めのサルスに兄を殺されてしまうのであった。しかもテソクは冤罪により、刑務所に入れられてしまう。テソクは刑務所で囚人たちと、囲碁対局で腕を上げる。その後テソクは出所し、サルスへの復讐に向かう。
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3.折れた矢(2012年)
司法という巨大な権力に立ち向かう大学教授。韓国で実際に起きた「クロスボウ事件」を映画化した。裁判で負けた教授が打って出た手は?
【あらすじ】キム教授は、大学入試問題の間違いを指摘する。だが、そのせいで大学をクビになってしまう。しかもその後、キム教授は大学から訴えられ、教授地位確認訴訟に負けるのであった。控訴審も棄却されたことに腹を立てたキム教授は、ボウガンで判事を脅す。判事にホウガを向けたキム教授をテロと、司法府は認定する。この件でキム教授は厳重に処罰されることになった。だが、キム教授は矢を打っていないと主張し始める。
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4.ザ・タワー 超高層ビル大火災(2012年)
地上108メートルの高層ビルで火災が発生。取り残された5,700人に炎が迫る。この危険なビルに飛び込んでいった消防士の活躍を描く。
【あらすじ】ソウルの汝矣島にある地上108階の高層ビル「タワースカイ」。このビルの中にあるフードモールのマネージャーを務めるユニ。クリスマスイブということもあり、多くの客が詰めかけていた。「タワースカイ」の会長は、クリスマスイベントで客を喜ばせるため、ビルの上空で、ヘリコプターから雪を降らせる演出を行うよう指示していた。
まさにヘリコプターがビルの上に差し掛かった時、バランスを崩し、激突する。「タワースカイ」は、大爆発を起こす。
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5.第7鉱区(2011年)
石油採掘船が遭遇した未知なる新生物の正体は!?逃げ場のない深海で、予想不可能な出来事が起こる。韓国映画王道のVFXモンスター・ホラー。
【あらすじ】九州の西にある東シナ海は、「第7鉱区」と呼ばれている。この海域では、1970年代から日韓合同で天然資源の開発が始まっていた。石油ボーリング船エクリプス号に乗船している隊員たちは、必死で石油資源を捜していたのである。成果も出ないため、本部からは撤収命令が出ようとしていた。
ある日、深海2500m付近で、新生物を発見する。隊員たちは、石油の代わりになる物として期待を寄せていた。ところがその新生物がおかしな動きをし出すのであった・・・。
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6.光州5・18(2007年)
韓国最大のタブーと言われる光州事件の衝撃と悲劇を描く。観客動員740万人を超える大ヒット作。戒厳軍による無差別発砲の真実が明かされる。
【あらすじ】1980年、韓国・光州市。タクシー運転手をしているミヌは、両親が亡くなった後、高校生の弟ジヌを大学に合格させるため、面倒をみてきた。ある日、ミヌが思いを寄せている看護師のジネとジヌの3人で映画を鑑賞していた。その頃、映画館の外では学生の民主化デモ隊と戒厳軍の衝突が起きていた。映画が終り外に出ると、ジヌが撃たれてしまう・・・。
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7.ラジオスター(2006年)
20年以上前にヒット曲を飛ばしただけの歌手とマネージャーの友情の物語。パク・チュンフンとアン・ソンギが共演した。鑑賞後、心に余韻が残る作品。
【あらすじ】歌手のチェ・ゴンは、1988年にリリースした曲『雨とあなた』がヒットしたのみの一発屋。それ以降は、暴力事件を起こしたため、カフェでギターを弾くぐらいしか仕事がない。ゴンはまだ自分がスターであるという意識だけは高いため、カフェの客とケンカになる始末。そのケンカが仇となり、ゴンは留置場に入れられてしまう。そんなゴンを見守るのは、マネージャーのパク・ミンス。ミンスはどんな時でも、ゴンのことを見捨てない。今回もゴンは、保釈金を集めるために奔走する。
8.韓半島 -HANBANDO-(2006年)
日韓軍事衝突の危機を描くサスペンス。『シルミド/SILMIDO』のカン・ウソク監督が南北統一を巡る謀略をスリリングに演出した。アン・ソンギ主演のヒット作。
【あらすじ】朝鮮半島を結ぶ京義線鉄道完全開通式が行われようとしていた。今まさに南北の統一が行われようとしている。日本は、1907年の大韓帝国との条約があるとして、開通式を妨害しようと試みる。
大韓民国政府はこれに対して、戒厳令を発する。国璽発掘真相究明委員会は、日本の圧力をかわす知恵をチェ・ミンジェ博士に頼る。
ミンジェ博士は、日本に国璽(皇帝が使用する印鑑)を渡せば、日本からの圧力をかわすことが出来ると主張する。だが、書記官のイ・サンヒョンは、日本に国璽を差し出すことを良く思っていなかった。
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9.デュエリスト(2005年)
刺客と彼を追う女刑事との禁断の愛を描く。カン・ドンウォンとハ・ジウォンが切ない愛を演じる。作中に随所に現れるアクションシーンに注目したい。
【あらすじ】舞台は朝鮮王朝時代。偽金事件が起こり、捕盗庁は手ががりをつかめないでいた。女刑事ナムスンは、極秘捜査を進めていく。その過程で、悲しい目をした刺客と出会う。ナムスンはその刺客に、次第に惹かれていってしまう。
やがて、偽金事件にその刺客が関わっていることが分かり、ナムスンは男を殺さなくてはならなくなる。
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10.シルミド(2003年)
1971年、韓国政府が極秘裏に進めていた金日成暗殺計画をモチーフにした実話のストーリー。“シルミド”と呼ばれる無人島に集められた部隊の悲惨な姿が描かれている。韓国での公開直後から「歴史の事実が明かされた」と話題を呼び、1000万人以上の観客動員数を記録したヒット作となった。韓国空軍兵役を演じたホ・ジュノは、この作品で第41回大鐘賞最優秀助演男優賞を受賞。部隊班長役で出演したソル・ギョングの熱演が光る。
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